2018/02/24

リグの調子が悪いと思ったらコネクタが溶けていた話

もうすぐ2月も終わり春も近くなってきました今日この頃。
ある日、外での用事を済ませ今日はどれくらい稼げるかな(ビットコインのトレードの話)なんて考えながら家に帰ると

いつもはマイニングリグの排気熱で暖かい部屋がいつもより寒い……
そして全くファンが回ってなく電力モニタも100Wしか消費していない…

あっこれどっか死んでるな(察し)



というわけで
この時点では掲題のケーブルが溶けていたという原因はまだ分かっていません。パーツ1つ1つを調べていきリグの不具合を見つけ出していきます。

今回の構成
・GTX1060 x5
・GTX1070 x3
・アマンゾゾの6枚5000円くらいのライザーカード x8
・750w電源と550w電源を2台並列で使用(1300w電源1台が高いと思いケチった結果。)
・その他



リグの調子がオカシイ時、まずはグラボ周り全部取っ払ってOSがしっかり起動するかを確認します。


正常に起動した場合、次はグラボが壊れてないかマザボに1つだけあるPCIe x16に1つずつグラボを刺していきグラボに問題がないか確認します。
グラボに補助電源を刺す場合、この時点で補助電源ケーブルの不具合も見つけ出すことができるかと思います。


グラボ全てに問題が無ければライザーカードの不具合を疑います。安物のライザーカードは初期不良が特に多いそうなので安定を求めるならば1枚2000円くらいのちゃんとしたのを買うべきかなと思います。僕は安物。

現状のライザーカードは電源端子が6pin 1個のよくあるやつです。
こんなやつ↓
PCI164P-N07.jpg
ライザーカードは8枚あるので二分探索法で半分半分ずつ繋いでいきます。
勿論ライザーカードの電源も繋ぐのですが、この時に偶然溶けたケーブルを使ってたようでどれ繋いでもグラボがオカシイ挙動する結果になりました。
全部が全部ダメになってるなんて雷でも落ちない限り恐らく無いのでケーブル周りを疑います。


ケーブルを全て取っ払いコネクタ部分を見ていきます。以前も一度SATAコネクタが焦げていたことがあったので(そこから改善等は何もしていなかった模様。学習能力がないダメ人間。)SATA周りを第一に見てみたのですが今回は不具合なかった模様。他も次々と調べていくと、、

案の定。ありました溶けてるコネクタ。
DWxJ_6KVMAATA0Q.jpg 
DWto-yVUMAAeKAI.jpg 

電源側も溶けてます。有償修理確定。orz
DWwLT6HUMAEPCqE.jpg 

まさかSATAではなくこっち側が溶けるとは……なんて思ってましたが、調べてみるとライザーカードの最大消費電力は75W、それに対して今回SATAケーブルをライザーカードに4枚数珠繋ぎにしていたので電源側のコネクタにかかる電力は合計300W。12vなので25Aも流れていたことになります。ヤバイ。。。



ということで流石に2回もケーブル焦げが発生するのは問題なので
電源周りを1から見直すことにします。。


コネクタにはそれぞれ電流をどれだけ流せるかという定格電流というものがあり、それを超える運用をする場合は接触抵抗に依る熱も見ていく必要があります。また熱が発生すれば導線を覆う被膜等の劣化にも繋がり最悪ショートなんてことも考えられる為、大電力を扱うマイニングにおいては採掘効率よりもまずこっちをしっかり考えるべきだったりするんですよね。。

ライザーカードの最大消費電力は75W、供給される電圧は12Vのみなので消費電流としては6.25A。それに見合ったコネクタと冷却を考えなければなりません。


・SATAコネクタ
3ピン1組の合計15ピンとなっており、1ピン辺りの定格電流は1.5A。
12Vも同じく3ピンあるので合計4.5A。およそ3割超過してます。

・ペリフェラル
4ピンのうち1ピンが12Vで、定格電流は1ピン5A。これでも微妙な辺り。

・PCIe 6ピン
6ピンのうち半分が12Vで1ピン辺り2A。3ピン合わせて6AですがPCI-SIG(PCIe周辺について定める規格らしい)によれば6ピンコネクタ全体で75Wらしいので細かく言えば6.25A流すことができるので、これが丁度ライザーカードに問題なく電力を供給できるコネクタ。

・PCIe 8ピン
8ピンのうち3つが12Vで残りはGND。何故かこっちは1ピン辺り4A流すことができるらしく(こちらを参考にさせて頂きました。)コネクタ全体の定格も150Wと2倍になっている。謎。



以上が主にライザーカードへ電力を供給できる主なコネクタとなりますが、PCIeコネクタはグラボへの供給で埋まるので必然的にSATA及びペリフェラルとなります。

しかしその2つはコネクタ部での発熱の心配… ではどうするか


こうします。
DW1Ysy8U8AAkKs2.jpg 

つまりこうなってます
screenshot180225.png 


一番熱が発生するであろう箇所はコネクタ部分でありそれぞれ抵抗であるとみなした場合、ペリフェラルが一番抵抗値が高くなります。なので抵抗を並列に繋ぐことで抵抗を極力減らそうという目論見。ペリフェラルx2→6ピン変換ケーブルはAmazonやドスパラ等のPCショップで売ってたりします。


…ですが実際にはペリフェラルがそこまで多くなかったりするのでするので、一番現実的な方法は「複数のコネクタが付いたライザーカードを買い、最低2つ以上から電力を供給させる」かなぁと思います。この場合であれば下の図のようになります。
screenshot_1802252.png 

ペリフェラルとSATA合わせて定格電流9.5A、電源側6ピンそれぞれ定格75Wに対しライザーカードも1つ75、これが自分の弱い頭で考えられる一番まともでコネクタ部に熱も発生しにくい配線かなぁと思います。。



わりと全体的に雑な考察になってしまいましたが
今回の事件を踏まえて少し構成を見直していこうかと思います。。_(┐「ε:)_

それでは|・д・。)ノシ ばいにゃ!
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